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長門かよこを愛でるスッドレ

1 名前:☆彡名無しっち♪ 投稿日:2004/01/07(水) 22:26 ID:???
かよこはかわいいよな

157 名前:一週遅れのお茶会 1/4 投稿日:2004/02/16(月) 04:54 ID:???
「心が躍る」って、こんな事なのかも知れない。

・・・こんな気持ち・・・はじめて・・・

あの時・・・辛くて、苦しくって
真っ暗闇の中を、あてども無く歩いていたわたしに
手を差し伸べてくれた
明るい、光が溢れる場所までわたしを導いてくれた彼女
大切な・・・わたしの友達。

「どれみちゃん、今度の土曜日ってヒマ?」
「うん、特に予定はないけど・・・なんで?」
「あ・・・うん・・・最近ちょっとお菓子作りに凝っててね、
 どれみちゃんって5年生の時、お菓子屋さん手伝っていたでしょ?だから・・・
 わたしの作ったお菓子の意見を聞きたいな・・・とか思って・・・ダメかな?」
「そっかぁ〜、かよちゃんお菓子作り始めたんだ。
 いいよいいよ、毒見役ならいつでも全然OKっスよ!」

本当は、お菓子作りをし始めたのは・・このお茶会の為だった。

うれしい事や楽しい事、それに勇気を・・・
わたしは彼女からこんなにもたくさんの物を貰っているのに
今までなんにもお返しが出来なかった・・・
こんな事しか出来ない不器用なわたしだけれど
彼女が少しでも喜んでくれたら、それだけで嬉しかった。

土曜日

「よぉーし、頑張ろう!」

わたしは朝早くから仕込みに入った。
ケーキにクッキー・・・それにお饅頭
特にお饅頭は難しくて、この日のために1ヶ月近く前から練習していた。
だから失敗はしたくない。

お昼近くなって、やっと全てのお菓子ができあがった。

「うん、上出来。・・・どれみちゃん、喜んでくれるかなぁ」

そして、準備万端で約束の時間を迎えた。だが・・・

158 名前:一週遅れのお茶会 2/4 投稿日:2004/02/16(月) 04:57 ID:???
2時30分
約束の時間をとうに過ぎているのに、どれみちゃんは来なかった。
家に電話をしても、1時間前には出ている・・との事だった。

「まさか、途中で事故にでも遭っているんじゃ・・・」

そう思った瞬間、わたしは家を飛び出していた。
その思いの影に、もうひとつの嫌な思いを隠しながら・・・

彼女の家までの道筋を辿りながら、大通りへ出た。

「いた!」

道路の反対側を、花束を持って走っていた。

「・・・どれみちゃーん」
「・・・・・」

車の騒音でわたしの声が届いていないのか、気付かずに走っていた。

「どれみちゃーん、そんなに走ったら危ないよぉ」
「・・・・?」

気付いた。そして大きく手を振って、何か喋っている。
でも、わたしと同じように騒音で声が届かない。

「・・・えっ、なに?」

どれみちゃんは堪らなくなって、青信号になったばかりの横断歩道を走り出した。
その瞬間・・・

ピピピーーー・・キキキキーーー

 ・・・・・・

左折してきた車は歩行者に気付くのが遅れ、跳ね飛ばしてしまった。
その歩行者は5m近くも離れた、道路わきの植え込みまで飛ばされていた。
車の傍には少なくない血の跡
衝突時の激しい音に気付いた人達が集まってくる。

その状況をまるで他人事のように、彼女は呆然と見つめていた。
道路のど真ん中で尻餅をついて・・・左手にはもう1つも花をつけていない花束を持って・・・

「なん・・で・・・うそうそ、イヤ・・かよちゃーーん」

159 名前:一週遅れのお茶会 3/4 投稿日:2004/02/16(月) 04:58 ID:???
かよちゃんはあたしを庇って、車に跳ねられてしまっていた。
彼女のまわりに居るたくさんの人たちを掻き分けながら
あたしは・・・あたしは・・・

「かよちゃん、しっかりして! ねえ、かよちゃん!!」
「・・・どれみちゃん・・・ケガなかった?」
「なに言ってんのさ、ケガしてるのはかよちゃんじゃん」
「・・・あっ、そっか・・・アハハ・・・
 でも良かった。どれみちゃんが無事で・・・ほんとうに良かった。
 わたしね・・・ここまで来る途中、もしどれみちゃんが事故に遭っていたらって心配だったから。」
「ごめんね、ごめんね・・・あたしがかよちゃん家行くのが遅くなっちゃったから
 心配して迎えに来てくれてたんだね・・・あたし、お土産にお花を買って行こうと思って・・
 でも近所のお花屋さんお休みで・・・隣町まで買いに行ってたらこんなに遅くなっちゃって・・・」
「・・・そうだったんだ・・・良かった。
 わたしね・・・もしかしてどれみちゃんが来るの嫌になっちゃったんじゃないか・・・
 って思っちゃって・・・バカだね、わたし」
「そんなことあるわけないじゃん
 あたし、かよちゃんにお呼ばれされて、ホントに嬉しかったんだから。」

その間にもかよちゃんの体のいたる所から血が滲み出していた。
そして、救急車のサイレンが近付いてくる。

「・・・わたし、どれみちゃんの為にお菓子いっぱい作ったの・・・
 ケーキ、クッキー、それにおまんじゅうも作ってみたんだ・・・
 わたし・・・いままでどれみちゃんにいっぱい、いろんなもの貰っているのに・・・
 なんにもお返しできなかったから・・・」

涙が止まらなかった・・・言葉が出てこなかった・・・
かよちゃんはこんなにも、あたしのことを思っていてくれていたんだ。
でも
あたしは何もあげてなんかいないのに・・・

 ・・・・・

160 名前:一週遅れのお茶会 4/4 投稿日:2004/02/16(月) 04:59 ID:???
かよちゃんは奇跡的に一命を取り留めた。
跳ね飛ばされ、落ちた場所が植え込みで、クッション代わりになったからだそうだ。

1週間後、病院

「あと2〜3週間すれば学校へ行けるようになるって先生が言ってた。」
「良かった・・・ホントにごめんね。かよちゃん」
「もう・・・それは言いっこなしだよ・・・気にしないでよ、どれみちゃん。
 どれみちゃんの辛い顔見ていると、わたしも悲しくなっちゃうから・・・ねっ」
「・・・あの時・・・わたしがかよちゃんにいろんな物あげてる
 って言っていたでしょ?・・・でも、あたし何もしていないよ。
 自分の幸せなんて、他の人の助けなんかじゃ手に入れられない
 今のかよちゃんは、かよちゃんが頑張ったから手に入れられたものなんだよ?」

暫く、2人とも黙って、お互いの顔を見つめあった。
そして、笑みをこぼしながらかよちゃんは呟いた。

「そうだね・・・」

・・・あなたはまだ気付いていないだけ・・・

あなたがいるだけで、救われ、そして幸せになる人が居ることを
こんなにも幸せな気持ちになれるわたしが居ることを・・・

わたしは彼女が幸せになれるのだったら、何でも出来る。
たとえこの身が無くなろうとも・・・

お見舞いのどれみちゃんお手製のケーキで、一週間遅れのお茶会

「わたし、手を傷めてて使えないの。だから、その・・・・・アーン」
「・・・んもう、(さっき普通にリンゴ食べてたくせに・・・)
 甘えんぼさんなんだから・・・ハイ、アーン!」

それはどれみちゃんみたいに、甘くて優しい味がした。


・・・ありがとうどれみちゃん・・・ずっと、ずーっと友達でいてね。・・・

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