■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201-205 前100 次58 最新50

長門かよこを愛でるスッドレ

1 名前:☆彡名無しっち♪ 投稿日:2004/01/07(水) 22:26 ID:???
かよこはかわいいよな

140 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:34 ID:???
「オジョウサンハ、ワタシガツレテイマス。
 モウシワケアリマセンガ・・・ゴヒャクマンエンバカリ
 ヨウダテテイタダケマセンデショウカ?」

141 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:36 ID:???
その彼女に似た子をこの部屋へ連れてきたのは昨日のこと。
はじめは何の疑いも無く、しかも自分からやって来た。

「ぽっぷちゃん、あのね、おねえちゃん・・・どれみちゃんがね、大変なの。すぐ来て・・・」

彼女をどうこうしたい訳じゃない。
ただ・・・

「・・・ねぇ、どうしてこんな事したの?
 わたし、悪いこと・・・しちゃったのかなぁ?
 だったら謝るから・・・おねがい、おうちに帰して!」
「だめ・・・まだ、だめなんだ・・・ごめん、ぽっぷちゃん」

142 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:37 ID:???
春風家には、警察官が居た。
昨日の夕方、犯人と思わしき人物からの電話があった。
男とも女とも取れる、ボイスチェンジャーを使った声で・・・
初めのうちは悪戯だと思って、お父さん、お母さん、学校の先生たちで
辺りを探したものの、ぽっぷは夜になっても見つからなかった。
そして・・・

「一体誰なんだ・・・チキショウ!」
苛立っているお父さん・・・そして、ピアノの椅子に腰掛け呆然としているお母さん
「・・・ぽっぷ・・・」
「どれみちゃん・・・大丈夫よ、きっと無事に戻ってくるから。」
どうしていいのか解からなくて・・・ただ泣いているあたしを、
そっと、やさしく抱いてくれるかよちゃん・・・
あたしの為に、学校まで休んで、付きっきりで励ましてくれていた。

・・・どうして、こんな事になっちゃったんだろう・・・

RURRRR・・・
リビングに居る誰もがハッとなる。
普段は何気ない生活の中に溶け込んでいる、電話の呼び出し音。
その音が、何故こんなにも重く、そして冷たく・・・心の底に響き渡るのだろうか?

「・・・オカネハヨウイデキマシタ?」
「ああ、用意した、500万円」

そのお金は、家を抵当にして借りたお金・・・だそうだ。
詳しいことは教えてもらえなかったが、このお金が犯人に渡ってしまえば、
あたしたちはこの家から出て行かなければならなくなる・・・

「どうすればいいんだ・・・どうすればぽっぷを帰してくれるんだ!」
「・・・ソノオカネヲモッテ、ミソラエキニムカッテクダサイ。
 タダシ、ソオノヤクメハ・・・オジョウサン・・・ハルカゼドレミサンガヤッテクダサイ。
 アナタヤ、ソノマワリニイルオマワリサンガツケテキタラ
 ポップチャンハカエセマセンヨ・・・イイデスネ」

143 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:39 ID:???
「どれみ、気をつけて行って来るのよ。無理は絶対しちゃダメよ」
「うん・・・わかってる」

そして、あたしはお金の入ったバックを持って、美空駅に向かった。

「どーも・・・腑に落ちんなぁ・・・なんで500万なんだ?
 こんなリスクを犯してまで・・・不思議だと思わんか?」
「さぁ・・・犯人には500万で十分なんじゃないっすか・・・ねぇ」

ベテラン刑事と、いかにも半人前な若手刑事はモニターに映し出される
どれみの持つバックに付けられた発信機の行方を見ながら、小声で話していた。
確かに誘拐の身代金にしては500万は少ない。

・・・俺たちの誰かが・・・恨まれてるっていうのか?!
しかし、自分はもとより、妻や娘たちにも思い当たる節は見つからなかった。

娘たちの無事を祈ることしか出来ない自分を歯痒く思いながら
渓介も、じっとそのモニターの画面を見つめていた。

144 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:41 ID:???
11:40 美空駅
あたしは、震えていた。
これから犯人がやって来る。そう考えると怖くて堪らなかった。
でも、ぽっぷを・・・あたしの大事な妹を助ける為なんだもの・・・頑張らなくちゃ
・・・ふと、自分の立っている後ろにある伝言板に目をやる・・・?

「どれみちゃんへ 志度へ先に行ってます。」

志度って・・・4駅先の駅・・・へ行けって事・・・なんだろうか?
切符を買い、電車に乗り込む。
平日の、しかも昼間。中学生であるあたしが乗っているは、なんとも不思議な光景なのだろう
学校をサボっているのではないか・・・そんな冷ややかな視線を受けながら、志度へ着く。

12:30 志度駅
「これから、どうすればいいんだろう」
先刻の事を思い出し、駅の伝言板を探す。そしてそこには・・・

「どれみちゃんへ 駅のデパートでお買い物をしています。」

馬鹿にされているような気がして、腹が立ってきた。
でも、どうしょうもない・・・従うほか仕方が無かった。
あたしは、駅ビルのデパートへ入っていった。

「♪・・・本日も志度デパートへお越しくださいまして有難う御座います。
 美空市からお越しの春風様、お託が御座います。1Fインフォメーションまでお越しください。」

・・・受付の人から渡されたもの。それはメモと鞄だった。

「どれみちゃんへ お金をこの鞄に移し変えて、また美空駅へ戻ってください。
 あと、持って来たバックはここで捨ててください。」

「・・・もう・・・なんなのよぉ!!」

泣きたい気分だった。でも、ぐっと堪えた。

13:20 美空駅
また、駅の伝言板へ・・・

「どれみちゃんへ ○×ビルの屋上で待ってます。」

・・・・・・えっ、○×ビルって・・・確かあの時・・・
それに、この字!・・・よく見ると似ている・・・でも、まさか・・・
だって・・・
信じたくない何かが、あたしの胸の中に沸いてくる。違う、絶対に違う。

145 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:43 ID:???
14:30 ○×ビル・屋上
そこは、あたしとある人との思い出の場所。
信じたくない気持ちが、やがてあたしを侵し蝕んでゆく・・・
途端、吐き気を催し屈み込む。

「・・・だいじょうぶ?・・・どれみちゃん」
「・・・やっぱり・・・なんだね
 どうしちゃったの?なんでこんなことするの??
 ・・・さっきまであたしのことを励ますフリまでして・・・
 ひどいよ・・・酷すぎるよ、かよこちゃん!!」

そこには、かよこちゃんが立っていた。

「・・・どれみちゃんが悪いのよ。」
「えっ?!」
「中学に入って、やっと邪魔者たちが居なくなったと思ったのに・・・
 あいつらが居なくなれば、きっとどれみちゃんは、またわたしに振り向いてくれる
 そう信じて、待っていたのに・・・」
「・・・・・・かよこちゃん・・・」
「また一緒のクラスになれて、わたし本当に嬉しかった。
 でも・・・どれみちゃんはすぐに新しい友達をつくってしまった。
 わたしに振り向かないで・・・行ってしまった。」
「ちがうよ、かよこちゃん!あたしは・・
「あたしはいつだってかよこちゃんの友達だよ・・・でしょ?
 いやよ・・・いやいや、口先だけの戯言なんて
 わたしは、どれみちゃんの一番になりたいの。そうじゃなきゃイヤなの。
 このお金で私たちだけで暮らすの。誰にも邪魔されない場所で・・・いい考えでしょ?」

かよこちゃんは、今まで見たことの無いような狂気の表情であたしを見つめていた。
いや・・・そう見えただけなのかもしれない。

・・・どうしよう・・・どうしたらいいの・・・

その時、屋上にはづきとおんぷが駆け込んできた。

「聞こえたの・・・わたしたち」
「どれみちゃんの・・・助けを求める声が」

そして、お父さんとお母さん、警察の人たち、そして・・・

「おねえちゃん!!」
「ぽっぷ!!」

146 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:44 ID:???
警察の人の中から1人が・・・ベテランのオジサン刑事がこちらに向かって歩きながら

「身代金があまりにも少なすぎだったんだよ・・・誘拐にしては
 でね、怨恨・・・っていうか、何かトラブルは無いかってのも×だった・・・
 なーんにも手がかりがなくなっちまって、ふっと気づいたんだよ、キミの存在に。
 お譲さんが事件の事を教えた訳でもない、普段よく遊びにくる訳でもない。
 なのにどうして、昨日に限って春風宅にやって来たのか?
 それに、今日はお嬢さんが出掛けたら、キミも一緒に居なくなった・・・
 で、住所を調べて、捜査員を送ったら、君の部屋からあの子が発見された、と」
「・・・あ、アハハハハハハハハハハハハハッ・・・ばれちゃった」
「あー、あと発信機。
 キミの見ている前ではバッグに仕掛けていたけどね、
 念のためにもう一つ、お嬢さんのポケットにも入れてあったんだよ。
 で、こうなった訳。」

喋りながら段々と近付く刑事に向かって

「それ以上近付かないで!!」

そう叫び、かよこちゃんはわたしを抱いて屋上の端まで逃げた。

「どれみ!!」
「馬鹿な真似はやめなさい!!」
「やめて、かよこちゃん!!」
「おねえちゃーん!!」

かよこちゃんは、あたしをぎゅっと抱いたまま

「・・・はづきちゃんとおんぷちゃんは・・・
 どれみちゃんの心の声が聞こえたの?・・・」
「・・・ええ」
「そうよ・・・どんなに離れていても、わたしたちの心はいつでも繋がっているから」
「そう・・・・・・・・・・・・・・・ふっ
 フハハハハハハハハハッ・・・・負けないから、わたしは
 どれみちゃんは、絶対渡さないんだから!」

そう言って、あたしの顔を見つめた。

「どれみちゃんは、一生わたしのものなんだから・・・・・・・・・・・・一緒に死んで。」

あたしは・・・あたしは・・・

「いいよ・・・かよこちゃんと一緒なら
 ・・・駅からここに来る途中で、もしかしたらかよちゃんが・・・って気が付いた
 だって、ここはかよこちゃんとの思い出の場所なんだもん。
 おひつじ座流星群を一緒に見に来た・・・大切なおもいでの場所だったから・・・
 いままで気づいてあげられなくって、ホントにごめんね。」

かよこちゃんは、泣笑いの顔でやさしく囁いた。

「ありがとう・・・どれみちゃん
 でも、わたしバカだから気付くの遅すぎた・・・
 ごめんね・・・ありがとう。」

言い終えると、おもいっきりあたしを突き飛ばして・・・
倒れるあたしの目に
宙を舞うかよこちゃんの姿が映り、
そして、消えていった。


 ・・・・・・・・

147 名前:真冬の幻想曲 投稿日:2004/02/03(火) 01:51 ID:???
のぶちゃんへ

ここんトコ寒い日が続いてますが、お元気ですか?
アタシは相変わらずメッチャ元気です。
のぶちゃんが送ってくれた新しい小説、読ませていただきました。
新開地のサスペンス「真冬の幻想曲」ですが・・・
はっきり言って、リアルすぎです。(笑)
あと、言っておきますが、

くれぐれも、どれみちゃんとかよこちゃんには見せないように!


       〜  真冬の幻想曲  おわり  〜

137 KB
掲示板に戻る 全部 1- 101- 201-205 前100 次58 最新50
 名前: コマンド/メール(省略可):
read.cgi ver4.20 by GlobalNoteScript (2006/03/17)