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おジャ魔女どれみ旅情編

1 名前:☆彡ななしっち@ 投稿日:2005/04/23(土) 03:04
おジャ魔女どれみのキャラとの、
日本全国津々浦々いい旅夢気分な妄想を語っちゃうスレです。
・SS、絵、一行レスなど形態は問いません
・おジャ魔女どれみキャラ同士の、でも可
・もちろん海外旅行も可

19 名前:ももいろ、こがねいろ 投稿日:2005/05/07(土) 01:08

「ねぇももちゃん、明日ちょっとお出掛けしない?」
「ンー、いいよー。で、おんぷちゃんドコ行くのー?」
「それはね・・・行ってみてのおたのしみ♪」

連休最後のこどもの日。良い天気。
お弁当持って、おんぷちゃんと二人の小旅行

行楽地へ向かう人々でごった返す美空駅から
電車に乗り、途中山手線に乗り換えて池袋駅へ

「あー、レッドアローは次も、その次も満席かぁ・・・
 仕方ないから急行で飯能駅まで行って乗り換えねー」
「Oh、おんぷチャン詳しいネェー
 あ、そっか。パパが列車の運転士サンだものね。サスガ!」

西武池袋線の急行電車に乗車
大都会から住宅地、そして鮮やかな新緑の田園風景
乗り換えた飯能駅から先は、深い山間へと・・・次々に展開されてゆく風景

長い正丸トンネルを抜けると、視界が開け町が見えてきて
電車の終点、西武秩父駅に到着する。

「ウーン、空気がとても美味しいネ!」
「それに空もあんなに高くて、澄んでる・・・」
「そーネ・・・ン? おんぷちゃん、アノ山」

ふと見上げた方向に、大きな山が見える。が
中腹付近から上の山肌が、抉り取られたように削られている。

「あれは武甲山と言って秩父のシンボルなの。
 セメントの原料である石灰石の山で、業者による採掘がドンドン進んで・・・
 今ではあんな姿になってしまったのよ。」
「ヘェー・・・でもー、どうやってあんな大きな山を削るんだろう?」
「ダイナマイトを使うの。」
「Oh!、ダイナマイト!! リアルバトルレンジャーね!!」
「そ、そうね・・・・・」

駅前のバスターミナルから、今度はバスに乗る。

前の席のおばあちゃんとお話してたら、降り際にホシイモを貰った。
そのお婆ちゃんの顔のように皺々で・・・甘く美味しかった。


20 名前:ももいろ、こがねいろ 投稿日:2005/05/07(土) 01:10

バスは川を渡り、田畑を見ながら走る
途中、小鹿野役場前で乗り換えると、ドンドン山道を登ってゆく。
いつしか乗客もワタシ達二人だけになり、程なく目的地のバス停・女形入口へ

「オナガタ・・・Oh、ルパーン!タイホスルゥー!!」
「ももちゃん、それは銭形・・・さ、行きましょ」

バス停から離れ道路を渡ると、目の前が大きく開ける。

「へーっ・・・おっきなダムだネー」
「そ。ここは合角ダムと言ってね・・・別名は ウフフ」

ダムの管理事務所傍に、大きな石碑があり・・・

「エーっと・・・ニシチチブ・・・あー!!」
「そう!ここはももちゃんと同じ名のダム湖、西秩父桃湖(ももこ)なんだよ!」
「an unbelievable!おんなじ名前のダムがあるなんて・・・もも、ビックリダヨ!!」

何の変哲も無い、ただのダム湖なのに 同じ名前ってだけで、不思議と親近感。
早速、碑の前にて記念撮影!(ピース)

「あの湖の奥に見える漣大橋は、夜間ライトアップがあったりして綺麗なの。」
「夜じゃないのが、チョッピリ残念ダネ・・・」
「それと、この湖の底には12000年も前の縄文時代の遺跡が確認されていて
 多量の土器や石器が発見されているの。」
「こんな山奥にも古代のロマンが眠っているのネー
 ・・・それにしても、おんぷちゃん どうしてココは名前が“ももこ”なノー?」
「それは・・・えっと・・・(大人の事情みたいな・・・)
 あ、そろそろバスの時間だわ、行きましょ」
「エッ、もう行っちゃうノー??」

このバスを逃すと、あと2時間以上待つと聞き、慌しく帰りのバス停へ

またバスで西武秩父駅まで戻り、町の外れの川縁まで歩いてく

「ももちゃん、あの山のほう 見てごらんよ。」
「ヤマ?・・・うん、なにかイッパイ吊るして・・・
 えっ、あれヒョットシテ・・・こいのぼり!?」

赤や青の・・無数のこいのぼりが山間を泳いでる。


21 名前:ももいろ、こがねいろ 投稿日:2005/05/07(土) 01:13

「あれは、こいのぼりの谷渡しと言って
 毎年この時期に、子供が大きくなってしまい、家で眠っているこいのぼりを集め
 あの谷と谷の間、約350mにワイヤーを張り、300ものこいのぼりを吊るしているの。」
「うわぁー・・・スゴイ・・・こいのぼり、トッテモ気持ちよさそうネ」

赤や青、大小のこいのぼり達が 風に漂い・・・泳いでる。

「もーもちゃん♪」
「ンー、なに?・・・あっ!」

ワタシの目の前で広げたおんぷちゃんの手の中には、
小さな桃を模った髪留めがあった。

「お誕生日おめでとう!」
「覚えててくれたんだ・・・」
「なに言ってるの、あったりまえじゃない
 この間、テレビのお仕事で行った七宝焼きの工房で、お願いして作らせてもらったんだぁ
 ・・・どうかな?」

それはとても丁寧な細工で・・・
何事にも一生懸命な性格の、おんぷちゃんらしい出来だった。

「ワタシね・・・この日になると思い出しちゃうことがあるノ。
 パパはね、ワタシが生まれる前、丁度出産予定日が5月5日端午の節句だから
 生まれて来る子は「絶対男の子だっ」って言い張って、名前も太郎って決めてたんだっテ。
 でも、結局生まれたのは夜中過ぎの6日になってから。それに・・・」
「女の子だった訳か・・・」
「ワタシ、小さい時その事を聞いて・・・パパに謝ったの。
 男の子に生まれてこなくてゴメンねって・・・そしたらパパは
 男の子でも女の子でも同じだ、とても嬉しかったよ。って言ってくれたの。それからね・・・」

 ・・・ももこの「桃」は、日本の昔話「ももたろう」から取ったんだ。
 桃太郎のように、信頼できる沢山の仲間を作り、みんなに幸せを分け与えるような
 そんな優しい子に育って欲しい・・・そう思ってパパとママが名付けたんだよ。・・・

「それを聞いてね、ワタシ安心して・・・嬉しくて・・・泣いちゃって
 今まで以上に・・・自分の名前が大好きになったノ。」

「信頼できる仲間かぁ・・・わたしもその中に 入れて貰えるかな?」

ニッコリ微笑むおんぷちゃんの顔は・・・とっても優しかった


「モチロンだよっ!!」


・・・ Thank you おんぷちゃん  ・・・





22 名前:ももいろ、こがねいろ 投稿日:2005/05/07(土) 01:13





4年後・ニューヨーク

「happy birthday ももこ!!・・・あれ?、その髪飾りいつものと違うね。」
「ウン、これは誕生日の時だけに着けてるの。」


 鏡に映ってる、あの日・・・彼女のくれた髪飾り

 懐かしさに目を細めて・・・それを優しく撫でた。



「・・・これはワタシの、大切な宝物だから・・・」




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